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- クライアント名
- 福岡ダイハツ販売株式会社 様
- 業 種
- 自動車販売
- エリア
- 福岡県
- サービス
- 採用
社名 :福岡ダイハツ販売株式会社
創立 :1927年7月
従業員数:478名(2022年12月現在)
事業内容:自動車(新車、中古車)の販売、メンテナンス(点検、車検、修理)、部品販売、レンタリース、JAF取扱い、損保(自動車保険) 各種保険代理店
・福岡ダイハツが掲げる企業理念・ビジョンの達成
・次の100年を見据えた採用力の強化
・採用担当者個人任せになってしまっている採用活動
・新卒採用の母集団形成
全国に58販社あるダイハツディーラーのなかでトップクラスの整備士採用数。
創業95年。このままでは、この先人材で苦労する..
福岡県で新車・中古車の販売などを行う福岡ダイハツ販売株式会社。
2027年には創業100周年を迎える県内有数の長寿企業。
1927年の創業以来、業績は右肩上がりで成長していました。
しかし社長の内山氏には、これから100周年を迎え次の100年を見据えていくにあたり、「今よりもさらに採用レベルを高めていかなければ、この先人材で苦労する」という懸念がありました。
常に採用難の整備士業界
福岡ダイハツがこの先も同業他社の中で勝ち残っていくためには、採用力を強化して、社員レベルをさらに高めていく必要がありました。
しかし、募集をしていた「整備士」の職は採用が難しいと言われる職種。
2021年の有効求人倍率は、全職種平均が1.13倍であったのに対し、整備士は4.65倍もあり、全国の約50%もの事業所で整備士が不足しているとも言われる市場の中で戦わなければいけませんでした。
(出典:日本自動車整備振興会連合会 2022年10月時点)
さらに、整備士志望の学生は特定の事業所へ専願でエントリーをすることが一般的です。
そのため、大学校、専門学校、高校とどれだけ関係を作っておけるか、
どれだけ自社の魅力を訴求できるかどうかが、プロジェクトの成否を分ける重要なポイントでした。
目標は整備士10名の採用。プロジェクトがスタート
5つのステップに沿って、採用活動に改善を加えていきました。
<新卒採用5STEP>
1.理念・事業ビジョンの可視化
2.中・長期計画の策定
3.採用戦略の策定
4.母集団形成
5.説明会
STEP1:理念・事業ビジョンの可視化
新卒採用の目的は、企業理念の実現とビジョン達成に向けた未来への人材投資です。
プロジェクトを開始するにあたって、まずは改めて福岡ダイハツの理念とビジョンの可視化を行いました。
<福岡ダイハツ経営理念>
福岡ダイハツはより豊かなより安全なカーライフに奉仕し
お客様第一主義に徹し 愛されるトップディーラーとして永遠に発展する
1.占拠率利益率で日本一のディーラーを目標とする
2.成果主義に徹した高賃金高能率を実現し全従業員の幸福とやりがいを追求する
3.誠意根性結束堅きチームワークを誇る
<事業ビジョン>
社員一人ひとりがお客様との「絆」や地域社会との「つながり」を意識することで、
真の「お客様視点・地域視点」を持ったサービスを提供する
STEP2:中・長期採用方針の策定
■採用計画の策定
STEP1で明確にした理念・事業ビジョンを実現させるため、中・長期の採用計画を策定。
2027年までの採用目標を策定し、2023年卒の新卒採用では、10名の整備士を採用するという目標を掲げました。
■プロジェクトメンバーを再編成
これまでの採用活動では1名の採用担当者に頼りきりになってしまっていたため、営業経験のあるメンバー、学生とのコミュニケーションが得意なメンバー、ダイハツ愛が強いメンバーなどを集め、プロジェクトメンバーを再編成しました。
▲発足した採用プロジェクトチーム
■新卒採用ターゲット・ペルソナの策定
これまではターゲット、ペルソナが曖昧なまま採用活動を行なっていたため、求める人物像(ペルソナ)を設計。
家族構成から就活の悩み、仕事に対する考え方、普段使用しているSNSまで具体的に言語化していきました。
<福岡ダイハツのペルソナ まとめ>
①『考え方×熱意×能力』の総合点が高い人。
②地元 福岡に残って働きたい人。
③車が好き。車に関わる仕事をしたい人。
④好奇心旺盛で何事にもポジティブに取り組む人。成長意欲のある人。
STEP3:採用戦略の策定
■求職者の懸念ポイントを分析
求職者に調査を行った結果、整備士の仕事には「きつい」「危険」「労働環境が不安」というマイナスイメージがあることが判明。イメージによって候補から外されてしまうことがないように、事実を伝えることで払拭できる懸念を洗い出しました。
■競合調査
採用において競合となる企業の調査を実施しました。
<調査によって分かった競合の特徴>
・一部のブランド力がある大手企業を除いて、その他のディーラーや販売店には大差がない
・競合企業の多くがオンライン施策に力を入れていない
・競合企業の多くが学校訪問に力を入れていない
■福岡ダイハツの強みを分析
福岡ダイハツならではの強みを分析。求職者の懸念を払拭できる強みが見えてきました。
<福岡ダイハツの強み>
・仕事をしながら資格取得が可能。
・給与額が比較的高水準。長期休暇の制度あり。新卒1年目から決算賞与支給あり。
・5年後・10年後を見据えたキャリアステップがある。
■採用戦略
ここまでの調査をもとに、採用戦略を策定し実行しました。
<採用戦略>
・オンライン施策とオフライン施策の比率は2:8に
整備士の就職ではナビ媒体はほとんど使用せず、なおかつ専願でエントリーすることが一般的な職種のため、オフライン施策に注力しました。
・学校訪問で魅力づけするための武器をつくる
学校訪問での90分の企業説明時間を最大限活用。福岡ダイハツの強みが伝わるリクルートサイト、パンフレット、説明会資料を制作しました。プロジェクトメンバーは企業説明を徹底的に練習し、発表の質を高めていきました。
▲採用サイトのメインビジュアル
▲説明会資料より
>「リクルートサイト」の詳細はこちら
>「パンフレット」の詳細はこちら
>「説明会資料」の詳細はこちら
・手に入れた武器(採用ツール)を活用した学校との関係性構築
完成した採用パンフレットなどの武器を学校訪問で活用。
こまめに学校に訪問するなかで学校の先生や生徒に対して福岡ダイハツの魅力を発信し、関係性を構築しました。
STEP4:母集団形成
整備士の就職活動は総合職の就職活動とは異なりナビ媒体を使用することが少ないため、大学校や専門学校にこまめに足を運んで母集団形成を行いました。
地道に訪問を続けて学生との接点を増やし、関係性を構築。大学校や専門学校だけでなく高校にも未来の幹部候補となる学生がいるはずだと考え、継続的に学校訪問を実施しました。
STEP5:説明会
学校訪問にて90分の会社説明会を実施。
同業他社の採用では主に技術面を打ち出していることが多いため、
説明会資料・採用パンフレット・採用動画などを用いて、福岡ダイハツで働く「人」やキャリアステップの面での訴求を敢えて強めました。
説明を行なっている間に学生を飽きさせないために、プロジェクトメンバーは繰り返し会社説明会プレゼンの練習を行い、改善を重ねました。
▲説明会練習の様子、学校訪問の様子
>「採用動画」の詳細はこちら
オフライン施策が鍵となり21名の採用に成功
新卒採用5STEPに沿って採用戦略を実践した結果、10名の採用目標に対し21名もの整備士を採用することに成功。
全国に58販社あるダイハツディーラーのなかでもトップクラスの採用実績を残すことができました。
元々もっていた福岡ダイハツの強みを可視化し、学生へ伝わる形で発信したことで、整備士の経験を経てセールスや店長へとステップアップを目指すような成長意欲の高い学生が集まるようになりました。
※この記事は2022年11月4日時点の情報を元に作成しています。
毎年10名程度しか採用できていなかったので、21名の整備士を採用できたことには驚きました。
来てくれる学生さんのレベルもさらに上がってきていると感じています。
採用人数21名という結果は、全国に58販社あるダイハツディーラーのなかでもTOPクラスの採用実績です。よその販売会社さんから「これウソでしょ?」と疑われるほどです(笑)
社内にも変化がありました。先日全社でミーティングを行った際には、「素晴らしい新入社員が入社してくるので、各店の店長を中心に人材育成を強化していきましょう」という声かけがありました。社長からの全社への発信により、他部門との連携がさらに強化できていますので、今後も採用を会社全体で盛り上げていきたいですね。24卒でも、よろしくお願いします!